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新年の万年青

2016-01-25

今年最初の華道では、年初め恒例の「万年青」を活けました。

万年青は名前の通り、一年中青々とした緑の葉を茂らせることから家が万年栄えると言われ、赤い実が濃い緑の葉に包まれるように生る様子は、母親が子供を抱きかかえて慈しむ姿と重なります。「長寿」「長命」「母性の愛」の花言葉は、その様に由来しているそうです。

万年青は一年に4枚だけ葉を増やしていくので、10枚の葉を使った今回のいけばなは3年分の葉を使っている事になります。真には新しい葉を使い元気にすくすくと生きる姿を、流し葉(右横に伸びている葉)は一番古い葉を使い、朽ち果てて土に戻っていく姿を現しています。

出生を活かした特別の活け方の万年青は、気が引き締まります。(N)

 

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