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名画修復

2008-11-30

今から500年程前に制作されたルネサンス期を代表するラファエロの「ひわの聖母」が、10年に及ぶ修復作業を終えて、鮮やかな色彩で蘇ったとのニュースが話題になっています。

今回の修復では見事に復元されただけではなく、ラファエロが絵の具の乾きを早くするために下塗りに粉末状のガラスを混ぜて使用していた事も判明したと言います。

今日の名画復元の技術的・科学的な目覚しい発展により、私たちは制作された時代のオリジナルに最も近い状態の鮮明さで作品を鑑賞することが出来ます。修復士の根気のいる作業がどれほど大変なのか計り知れませんが、修復士はオリジナル作品と長時間、直に対話出来る一番の人物かも知れません。

「ひわの聖母」は、イタリア・フィレンツェのウフィツィ美術館で25日から一般公開されているそうです。