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イカの夜釣り

2007-10-24

この時季、天気の良い日の夜になると、美術館の喫茶ルームから眺める橘湾にはたくさんのイカ釣り舟の灯りが並び浮かびます。

この橘湾では、形の丸いモンコウイカ(地元では、形が人間のこぶしや饅頭に似ているので「だごイカ」とも呼ばれている。)が良く釣れており、このイカは刺身でも、煮ても、焼いても美味しくいただけます。

父が、漁師の友人から聞いた話では、今の時期のイカは比較的陸から近い海面の水深20メートル位のところを潮の流れに乗って泳いでいるそうです。

父は同窓生の仲間たちと、これまで年に何度か、同窓生友人が所有する漁船でイカや鯵などの夜釣り(大体、夕方6時過ぎから夜の11時頃まで)に出かけています。が、母と私は正直なところ毎回、釣りがあまり得意でなさそうな父の成果に期待はしておりません。しかし、父は毎度たいがい、同窓生仲間からそれぞれ分けてもらったものを土産に意気揚々と帰ってきます。

私と母が「お父さんは何しに行っているの?」と尋ねると、「舟の上で、獲りたての魚を刺身に飲むビールが美味い」と言って、お構いなしの様子です。

今季もまた先日、友人からイカ夜釣りの誘いの電話が入りました。父は、今、気の合う仲間たちとイカ釣りに出かける日を楽しみにしております。

高橋松亭 「漁火」