12月のいけばなと月替わりの絵皿
2016-12-15
12月最初のいけばなは、水仙の一種活けでした。
池坊華道で七種伝の一つに当たる水仙は厳しい活け方の決まり事があり、まず葉組を整える作業をします。葉組を整えるとは水仙の花と葉をバラバラに外し葉のねじれを取り、高低をつけて組み直した後、袴(根元の白い部分)にもう一度通し直して美しく整える技法です。
また水仙の出生から、冬の花は葉よりも低く、春は花を葉よりも高く活けますので、今の季節は葉より低く花を活けています。
私の先生は、御玄猪という池坊華道に伝わる猪の形に似た独特の花器に活けると恰好が良いですと言われましたが、私は御玄猪は持っていないので、銅製の似た形の花器に活けました。
それから、月替わりの絵皿は「黄色水仙にみそさざい」です。雪の中に咲く水仙は、慌ただしい師走の私たちの心を引き締めてくれるような気がします。
美術館の近くではまだ水仙は見かけませんが、今冬は早くから咲いていると聞いています。本格的な冬の到来です。(N)
水仙の一種活け | フランクリン・ポーセリン「黄色水仙にみそさざい」 |