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早くも師走。

2017-12-01

今年も12月、早くも師走です。

この間今年が始まったような気がしますが、歳を取ってくると時間・月日が経つのは格別に早いものです。ということで、今月は特に早め早めの行動で大晦日近くになって慌てないようにしないと・・・。で、月初めの午前中はお寺参りです。今日はどんな内容の講和か、これから出かけます。

 

テレビニュースをみながら・・・。

また、昨日のテレビニュースの地域版では、台湾をオランダより解放した日本(千里が浜)生まれの鄭成功の銅像が、台湾より平戸市へ寄贈された放映があっていました。

これを観ながら、二つのことが頭に浮かびました。一つは、この鄭成功に関する平戸市と台湾(特に、鄭成功の子孫で「鄭氏宗親会」を中心とした)との交流のことです。

私が大学に勤務していた頃、時の理事長(兼「東洋史」の教授)のH先生が、当時、大学に台湾からの留学生を受け入れていた関係などから、鄭成功が生まれた平戸市の市長や関係者に働きかけがあり、平戸市と台湾との深い交流の第一歩が始まりました。

それまでは、台湾(鄭氏宗親会)からは毎年、鄭成功が祀ってある千里が浜の分廟へはお参りがあっていたそうですが、日本(平戸)からは台湾への訪問はなかったそうです。H先生の働きかけと関係者の協力と後の平戸市長の英断で、その後は毎年相互に訪問が続き交流が深まってきました。私も家内を伴い20数年前に初めて、平戸市の方々と一緒に第2回平戸市観光協会訪台団(20名)として台湾を訪問し、訪れた先々で準VIP級の待遇を受けました。

もう一つは、先に諫早市多良見町で行われた天正遣欧少年使節の千々石ミゲル墓所発掘調査についてです。第一次と二次の発掘はミゲルの子孫の方が私財で、今回三次の発掘は一般からの寄付金を主とした財源で進められました。

発掘調査実行委員会の中心メンバーの一人である私の親友は、ミゲル出身地の地元(千々石町)の小中学校の児童生徒たちへワンコイン募金の働きかけを皮切りに寄付金募集に奔走し、また実際の発掘作業では毎日現場に出向き、発掘機械の手配や現場作業の実践などに汗を流して取り組みました。発掘調査結果報告講演会では会の委員長から彼の尽力についての紹介もありました。また、墓所のレーダーによる調査によると今回出土した墓の側にはより大きな空間があって、これがミゲルの墓ではないかと推測されるが、今後の採掘は民間では限度(特に資金面)があることから行政に委ねたい、との委員会の意向です。

中国のことわざに「喝水不忘掘井人」(水を飲むとき、井戸を掘った人を忘れてはならぬ)というのがあります。私は、このようなあまり表に出ないH先生の活動や親友の奉仕の精神などを、機会をとらえては関係の皆さんに知ってもらえるよう、強く伝えていきたいと思います。

 

講演会の様子

お寺の銀杏の木と山門