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料亭「一力」と伊東深水

2009-04-16

長崎市の寺町通りにある料亭「一力」は、200年近くの歴史ある老舗の料亭で、ご存知の方も多いと思います。

ここには、明治維新時に活躍したたくさんの志士たちや当時の文化人、それに美人画家で有名な「伊東深水」などが度々訪れ、卓袱料理を囲みながら語りあっています。

過日、伊東深水の美人画があるとの情報に接し、それらの作品を是非見せていただきたいとのこちらの勝手な申し出に快諾を得て、夕食を兼ねて出かけました。

当日は社長が直々に対応してくださり、深水が描いた貴重な掛け軸や美人画、色紙などを拝見させて頂きました。また、案内された食事の部屋には深水の掛け軸が一幅掛けてありました。卓袱料理の基本となったターフル料理と共に美人画の逸品も堪能出来ました。

また、ここ「一力」で常盤津の家元・三蔵師匠と滞在が一緒になった伊東深水が、五右衛門風呂に浸かりながら共に唄った小唄「辰己」を彫った句碑が玄関入口にあり、私たちを温かく迎えてくれます。それと、現社長の祖父の著名な日本画家の山本森之助の作品も展示してあり、身近に鑑賞できます。

昼の食事には「姫卓袱」などの手頃なコースも用意されていて、利用しやすくなっています。

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伊東深水 掛け軸

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美人画