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折り紙先生の作品、小学校へ

2009-07-07

ブログで度々紹介している私の高校時代の恩師「吉田和則先生」が、折り紙作品を諫早市の喜々津小学校へプレゼントされました。

先生が、日本全国から選び集めた和紙をまず3.5~4cm角に切り、同じ大きさの紙30枚ほどを同じ形に折ってから、それらを組み合わせて直径4.5~5cmの一つの「くすだま」が出来上がります。一つの制作時間に6~8時間は費やすとのことで、来館された先生の両手の指先はかさかさになっていました。指先の状態が回復しないと作品の制作が出来ないので、私が以前自宅用に頂戴し飾っていた作品を小学校へのプレゼント用にしても良いかとの申し出に、私たち家族がお気に入りの作品ばかりで残念な思いが強かったのですが、先生の依頼では仕方ありません。先生は、小学校の18全クラスに一つずつ行き渡るようにと18個の「くすだま」作品をお持ち帰りになられ、小学校へ贈呈されたという次第です。 しかし、「次回来るときは新作品をお土産に持ってくるから」と約束してくださいました。

浮世絵にも折り紙で遊ぶ子供たちを題材とした「おもちゃ絵」があり、江戸の中期頃から登場しています。折り紙は一般に「折りもの」と呼ばれ、折ったりたたんだりと夫々が創意工夫して遊ぶ子供たちの遊び道具の一つでした。

私たちも子供時代、鶴や箱を作ったり綺麗な千代紙を集めたりしていました。 日本の文化を代表する一つでもある折り紙は、時代を経てなお受け継がれ、喜々津小学校の生徒たちもくすだま作品に触れて喜んでいただけることと思います。

“アニメを見ながら折れる「おりがみくらぶ」”http://www.origami-club.com/Link は、初心者でもお子様でも折り方がわかり易いようにアニメーションで解説しています。

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西川祐信「西川筆の海」 くもん子ども研究所蔵

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広重「風流おさな遊び」(女) (部分)  くもん子ども研究所蔵