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広重の風景画(4)

2009-07-18

全国の風景「六十余州名所図会」を描いた後、1856(安政3)年に「名所江戸百景」の制作を始め、2年後に完結したこのシリーズが広重最後の作品となりました。

「名所江戸百景」は江戸の名所119景を描き、その内4作品は二代広重作とも言われています。全ての作品に感覚的遠近法を駆使した大胆な構図で、春夏秋冬の景色を織り交ぜ抒情豊かに描いています。

フランス印象派やゴッホやロートレックなどの西洋画家たちにも大きな影響を与えたこの作品は、四季の雪月花を楽しんだ粋な江戸人の生活、風俗、文化などを今に伝える貴重な資料でもあります。

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「はねたのわたし弁天の社」

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「両国花火」