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蘇州版画

2009-10-08

明時代の南京(金陵)で栄えた文化が清時代に入ると蘇州へと移動し、版画芸術も蘇州の桃花塢という土地で集中して制作されます。そのため「蘇州版画」や「桃花塢版画」などとも呼ばれている版画は、民衆の中で広がりを見せます。

蘇州版画は、西洋銅版画の陰影や遠近法などの表現を木版画に置き換えたもので画・彫り・摺り・手彩色の工程があり、分業の体制が整えられていました。墨線の上に手彩色または合羽摺で黄・紅・藍色を多用しているのが特色です。

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作者不明「平定苗彊戦図」1786年頃 町田市立国際版画美術館蔵

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作者不明「姑蘇萬年橋図」1740年 神戸市立博物館蔵