山本美術館 > ブログ > 世界でもっとも美しい絵本

世界でもっとも美しい絵本

2009-11-10

現在、浮世絵美人画を特集した企画展を開催していますが、その中に美人画を代表する喜多川歌麿の作品があります。

歌麿は、女性の内面までも描写した「大首絵」美人画で高い評価を得ている絵師ですが、一方、豪華な絵入り狂歌本も制作しており、それらは「世界でもっとも美しい絵本」と称されています。

中でも、虫・鳥・貝を題材とした「画本虫撰」「百千鳥狂歌合」「潮干のつと」の三作品は代表作と言われています。繊細で柔らかな色彩に彫り摺りとも丹念に仕上げてあり、モチーフを季語に取り入れた狂歌は様々な恋心が詠まれていて、見て楽しく、読んで感じる子供から大人まで楽しめる美しい絵本です。私も実物を直に手に取り見てみたいと強く思っています。

1257840735_img135

喜多川歌麿「画本虫撰 蝶 蜻蛉」

1257840735_img136

喜多川歌麿「百千鳥狂歌合 雀 鳩」