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ギリシャ神話の女神「プシュケー」

2009-11-29

当館の喫茶ルームに、フランソア・ジェラールが描いた「プシュケーとキューピッド」(ルーブル美術館所蔵)の印刷物を掛けています。

「プシュケー」はギリシャ神話に登場する絶世の美女の一人で、愛と美の女神「ヴィーナス」、狩猟の女神「ディアナ」、パンドラの箱で有名な「パンドラ」、そして大神ゼウスの子「ヘレネ」と共にギリシャ神話の五大美女と言われています。

プシュケーは一国の姫で、その美貌は美の女神ヴィーナスより高く人間界の人々に崇められていました。しかし、その評判がヴィーナスの嫉妬を買い、ヴィーナスはプシュケーが醜い男と恋に落ちるようにと息子キューピッドを派遣しますがキューピッドとプシュケーは恋に落ちてしまいます。それを知ったヴィーナスは怒り狂い二人に幾多の過酷な試練を与えますが、それらを乗り越えて晴れて二人は結婚し、人間の美少女プシュケーは女神となったというギリシャ神話です。愛を貫き数々の困難を乗り越えていく劇的なシーンは、画家たちの恰好な題材となりました。

プシュケーの名は「魂」や「心」を指すと言われ、魂の象徴は蝶であり、また蝶はギリシャ語でプシュケーと言うことから作品には蝶が描かれています。

女神プシュケーは、愛するということは相手を信じる心が重要だと教える役目を担ったと言われています。

1259490176_img142フランソア・ジェラール 「プシュケーとキューピッド」