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オランダ旅行記-(16) ライデンと国立民俗学博物館

2010-01-22

29日の最終目的地は日蘭交流の窓口「ライデン」の街です。

街に入ると、幾何学的でユニークな形をした新しい駅ビルや駅前の近代的建築物が目に留まります。しかし、ライデンはライン川支流岸に城壁が築かれた古い街で、その起源は古代ローマまで遡ります。中世には貿易の要衝で織物業の街として栄えてきました。16世紀の独立戦争でスペイン軍に勝利した市民たちは「免税よりも大学を」と願い、街にはオランダ最古のライデン大学が創設され、この大学には日本語学科がありヨーロッパにおける日本研究の中心となっています。

この歴史あるアカデミックな街には若者たちが溢れ賑わっていました。「出島通り」や「シーボルト通り」と呼ばれる通り、また「ファルク=はやぶさ」という名の製粉挽きの風車などがあり、日本と馴染みの深い都市であることがわかります。

街を車で足早に一周して、「国立民俗学博物館」を訪れました。ここは、シーボルトコレクション約5,000点を核として開かれたヨーロッパ初の民俗学専門の博物館で、シーボルトが初代館長を務めたそうです。近代的な構造の広々とした館内には、ヨーロッパを除いた国々の手工芸品、日曜道具、衣服、家具、美術品、楽器や宗教等にまつわる様々なものが展示されていました。特に、オランダの植民地であったインドネシアに関する品々がたくさんありました。

アジア諸国や日本の民俗品が大々的にヨーロッパで紹介されていることに驚き感心しながら、次の目的地「シーボルトハウス」へ移動しました。

1264121202_CIMG7684-1ライデン駅の近代的なビル

1264121202_CIMG7683-1風車 ファルク=はやぶさ

1264121202_CIMG7682-1国立民俗学博物館