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笠松紫浪「鎌倉鶴岡八幡宮」

2010-03-11

9日から10日にかけた春の嵐で、全国的に天候が荒れました。

強風により10日未明、鎌倉市鶴岡八幡宮の「大銀杏」の木が倒壊した、とのニュースが流れました。樹齢1,000年以上と言われるこのご神木は、神奈川県指定の天然記念物でもあり、神奈川県民のみならず全国的に親しまれている大銀杏です。また、鎌倉幕府の三代将軍・源実朝が承久元(1219)年正月、右大臣拝賀の式を終えた帰りに、この木に隠れていた公暁(鎌倉二代将軍・頼家の次男)に暗殺されたとされる伝説があることから公暁の「隠れ銀杏」とも呼ばれていました。

偶然ですが、今、当館の企画展では新版画に笠松紫浪の作品「鎌倉鶴岡八幡宮」を展示しております。私も鎌倉を訪れ、鶴岡八幡宮の銀杏の木は一度見たことがありますが、「大銀杏」倒壊のニュースに接し、この作品を眺めてはいろいろな思いにかられているところです。

1268281281_CIMG7984-1笠松紫浪「鎌倉鶴岡八幡宮」(昭和28年)