山本美術館 > ブログ > 画家と映画

画家と映画

2010-06-12

ドラマチックな生涯を過ごす画家が多いことからか、芸術家を取り上げた映画がよく制作されています。

浮世絵師を題材としたものとして「歌麿・夢と知りせば」があります。この映画はカンヌ映画祭でも上映され話題になったそうです。また、「北斎漫画」は北斎を緒方拳、曲亭馬琴を西田敏行が演じていて、二人の交流を中心にユーモラスに物語が進みます。「写楽」は謎の浮世絵師として今なお論議を醸している東洲斎写楽の生涯を描いたもので、主役を真田広之、吉原の遊女役を葉月里緒菜が演じています。

海外では、モディリアーニの生涯を描いた「モディリアーニ~真実の愛~」や、フェルメールの作品「真珠の耳飾りの少女」にスポットをあてたベストセラー小説を忠実に映画化した作品は記憶に新しいものです。また、16世紀のバロック絵画の巨匠で劇的な人生を送ったイタリアのカラヴァッジョの没後400年にあたる今年、「カラヴァッジョ 天才画家の光と影」がテアトル系劇場で順次公開中です。

映画は、よりドラマチックに演出するため脚色した部分がかなりあります。全てを鵜呑みにすることはできませんが、画家を取り巻く人間関係など絵画を鑑賞するだけでは分からない画家の側面が感じられ、ある意味親しみも持てます。絵画を楽しむ一つの手段かも知れません。

1276312095_img363「写楽」(1995年 販売元:アスミックス VHS)