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酒井抱一生誕250周年

2011-01-15

今年は江戸琳派の創始者「酒井抱一」の生誕250周年に当たり全国各地で展覧会が組まれ、現在、東京の出光美術館で「酒井抱一生誕250年 琳派芸術 ―光悦・宗達から江戸琳派」(~3/21)が開催中です。

酒井抱一(1761~1866年)は、琳派の光悦・宗達の芸術を受け継ぎ江戸後期に活躍した絵師です。絵師としては異色の名門大名家に生まれ、若い頃から俳諧や和歌などの芸術を嗜み多くの一流文人たちと交流しています。その後、歌川豊春風の浮世絵美人画を描き、30代後半から尾形光琳に師事し研究を重ねました。そうして抱一独特の風流で優美な花鳥画を完成させています。

代表作の「夏秋草図屏風」(1821~22年 東京国立博物館)や「十二ヶ月花鳥図」(1823年 宮内庁三の丸尚蔵館)など、四季折々の植物や小動物を生き生きと伸びやかに優しく品格ある色彩で描いています。

私は以前、ある展覧会で抱一作品を数点鑑賞したことがあります。その時の感動は忘れ難いものがあり、もう一度、時間を取って出かけたいと考えています。

1295061598_NONALNUM-B2C6BDA9C1F0BFDED6A2C9F7「夏秋草図屏風」(1821~22年 東京国立博物館)