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鹿児島市立美術館「生誕130年 橋口五葉展」

2011-10-18

1318934968_CIMG3946-1岩切先生の記念講演会後、閉館時間6時までの時間を気にして、展示会場をほぼ駆け足的に観て回りました。

全体を回ってまず感じたのは、五葉が41歳の若さで亡くなっているにもかかわらず、よくもまあこれだけたくさんの絵や資料を遺したものだということです。特に、約100年ぶりに公開される「黄薔薇」、油彩画や水彩画や絵はがきの色の鮮やかさ、女の顔や生物などを鉛筆や筆で描いたデッサン画の数々、もちろん「化粧の女」「髪梳ける女」を始めとする版画作品などのどれもこれもため息の連続でした。

また、膨大な五葉の作品群を駆け足的に凝視していく中で、作品の丁寧な描き方や色彩感覚等に誰かと似ているという印象を持ち、4年前に山口県立萩美術館・浦上記念館で観た富本憲吉展を思い出しました。五葉と富本憲吉の二人、卓越した芸術家には相通じる何かがあるものだ、と一人合点納得した次第です。

今回は、千葉市、北九州市そして鹿児島市の三ヶ所だけの展示とのこと。これだけの作品、もっと日本各地で展示会が開催されて、五葉への関心と理解が深められればと願いました。

鑑賞後は、H先生ご夫妻と鹿児島中央駅のレストランで楽しい語らいの時間を過ごしてご馳走になり、日帰りの予定を急遽先生ご紹介のホテルに泊まることにしました。

1318934968_img597橋口五葉展 ポスター

1318934968_CIMG3946-1鹿児島市立美術館 正面