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鷹島沖で元寇船発見のニュース

2011-10-25

鎌倉時代の元寇で来襲し、暴風雨に遭い長崎県松浦市の鷹島沖で沈没した元軍のものとみられる船の底の部分を発見した琉球大学調査グループの記者会見の様子が、現場海底の映像の公開とともに24日、テレビニュースでありました。今朝の地元新聞のトップページには海底に横たわる船底部分の写真が大きく掲載されています。

調査を行った考古学専門の池田榮史教授が、「今回の発見は、船の各部材の位置や構造、使われ方などを知るうえで有効な情報が得られ、船の「キール」や「外板」の取付け状態等から、この時代の造船技術の解明にもつながる。また中国のれんがや中国製陶磁器の破片が散乱していて、硯や銅銭なども出土した。来年度以降もさらに調査範囲を広げたい」などと話し説明したことを伝えています。

2、3日前からこの件に関連した報道に接しながら、沖縄と九州は地理的に近いけど、どうして沖縄の先生が長崎での調査活動をと思っていましたが、今朝の朝刊でこの調査が文部科学省の「科学研究費」に基づいた調査であることを知りました。科学研究費補助金は、大学の学問分野の全てにわたる基礎から応用までの研究者の自由な発想に基づく学術研究のための競争的研究資金であり、審査によって独創的・先駆的な研究に助成されることになっています。

また、これらの発見と情報に、当美術館とゆかりが深く、昨年「山形欣哉海洋画展」を開催させていただいた千葉県在住の帆船史研究家の山形欣哉先生は、きっと病気療養中の胸を高鳴らせワクワクされていることと確信しています。

同じ新聞紙上には、“夜空彩る異国の花火”の見出しで、「韓国・釜山市で開かれている「第7回釜山世界花火祝祭」の光のショーが22日夜、国境の海を約50キロ隔てた対馬市北西部の上県町にある千俵蒔山(標高287メートル)でも堪能できた。・・・」の記事が、対馬北西部でも見ることができた花火祝祭の写真とともに掲載されていました。

1319537891_img354-1山形欣哉海洋画 「平戸」