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美術館周りを見回って。

2012-01-19

早朝6時半の外はまだ暗闇が残っていて、今朝は雨が降っています。

薄暗闇の中を、一通り美術館周りを巡回します。時たま、野良犬や野良猫が敷地内に入っている時があり、私の姿を見ると逃げ出していきます。一時期は芝生の中に決まって排泄し汚していましたが、犬猫を寄せ付けない市販の臭剤を敷地の端々に置くようにしたら効果抜群で、その後はあまり姿を見なくなりました。

子供たちがまだ小さく千々石に住んでいた頃、忘れてしまいましたが、子供がどこからかスピッツの雑種犬をもらい両手で抱きかかえてきました。「ジョン」と名付けてみんなで可愛がり長く飼っていました。やがて、私の膝上くらいまでの大きさに成長して、鎖を解いている時など、私が仕事から帰って車庫入れをしていると勢いよくダッシュして駆け寄ってきます。盛んに両前足を車にかけようとして運転席の私に向かって吠えます。私は、お帰り歓迎の挨拶は嬉しいのですが、危なくもあるし車に傷も付くので苦笑いをしながら、時には本気になって怒っていました。

当時、町全体に野犬が多くて徘徊するので問題になっていました。そんなある日、野犬狩りのため保健所から薬物入り饅頭を使って仕掛けがありました。仕事から帰り犬小屋を覘くと、ジョンの姿が見えません。家内に聞くと、鎖は離していたとの返事です。イヤな予感を抱きながら、「ジョン、ジョ~ン」と大声で呼びながら付近を探しますが、なかなか出てきてくれません。と、すると、屋敷内と一体となったみかん畑のこんもりした木の下に横たわっている姿を発見しました。ショックでした。どこかで饅頭を食べてここまで帰ってきたのだろう、かわいそうにと思いながら、子供たちには見せないで、懇ろに弔いました。

それからというものは、犬や猫、小鳥などの生き物は飼わないことにして今日に至っています。

1326970294_img001ジョンによく似た犬(ネット写真より)