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「綺想迷画大全」

2012-01-21

今日のブログは何を書こうかと思案していたら、ちょうど今、注文していた一冊の本が届きました。インターネットの案内欄をみていて、何となくタイトルに惹かれて頼んでいたものです。

届いた本は「綺想迷画大全」(中野美代子著、飛鳥新社、2007年11月発行)です。帯には「この絵は眼にしみる! ようこそ、不思議と驚異の幻想ワールドへ! サルの将軍ハヌマーン、多頭の魔王ラーブァナ、白い悪魔、飛行する仙人と空飛ぶ絨毯、西方へ飛ぶこうもり、角のない犀・・・など、《未知》への好奇と憧憬に満ちた《面白ヴィジュアル作品》の謎を深い洞察力と該博の知識で解き明かしつつ、読者を《視る快楽》へといざなう、綺想迷画漫遊記。図版150余点収録オールカラー」とあります。

著者は、北大名誉教授。中国の文学や文化史を生業としており、小説「西遊記」の訳者でもある中国文学者で、シノロジー図像学の第一人者との略歴紹介です。シノロジーとは支那学のことだそうです。

本書は、2004年1月から2006年12月まで雑誌に連載したものを、できるだけ加筆して四つのグループに分けて整理し、一篇だけ新たに書きおろしたとの前書きです。その書きおろしは最後の篇の、中国の国宝中の国宝、神品とたたえられ、今、日中国交正常化40周年の記念行事として東京国立博物館で開催されている特別展「北京故宮博物院200選」に出品展示されている「清明上河図」の汴京(べんけい)の虹橋に関連した部分ということです。

焦る気持ちを抑えて、まだ、ぱらぱらとめくっている段階ですが、何やら面白そうな絵がたくさん掲載してあります。読むのが楽しみです。

1327133551_CIMG4229「綺想迷画大全」(中野美代子著 飛鳥新社 2007年11月発行)