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山形欣哉海洋画の「イスタンブール」

2012-02-15

今日で3日連続の雨日和となりましたが、午後になって上がってきました。

イスタンブールと言えば、山形欣哉海洋画にもイスタンブールの海峡に浮かぶ帆船を描いた絵があります。

「イスタンブール 18世紀初め」と名付けられた絵には、山形先生は「イスラム教国であるトルコ帝国も、黒海に南下してきたロシアに対抗するため西欧諸国と接近を始める。西欧の造船技術者や乗る艦のない海軍士官を高給で誘い、いわゆる近代化を計る。その伝統は20世紀のケマル・パシャにより完成するのであった。」という解説をされています。

解説を読みながらじっくり絵を見ると、描かれた帆船の精密さや雲や海の自然の雰囲気感覚はもとより、絵を通してローマ~ビザンチン~オスマン帝国の首都と続いたトルコの歴史や、博物館や教会、宮殿やモスク、遺跡などの文化に思いを馳せて、また違った興味がわいてきます。

1329300598_NONALNUM-A5A4A5B9A5BFA5F3A5D6A1BCA5EB62303431山形欣哉海洋画「イスタンブール」