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鷹島神崎遺跡に関連して

2012-02-19

先日、元寇船が沈んだ松浦市鷹島沖の海底が、「鷹島神崎遺跡」の水中遺跡として初めて国史跡に指定されるというニュースがありました。

平成11(1999)年に、山形欣哉先生と一緒に中国福建省甫田県の湄洲島(びしゅうとう)の媽祖廟で行われた「媽祖千年祭」へ参加した折り、泉州海外交通史博物館を訪れたことがあります。

この旅行は、長崎中国交流協会(母体)が主催した「唐船のふるさと福建を訪ねる旅(中西啓団長、4泊5日)」で、一行は50名ほど。往きは長崎空港から上海へ、帰りは上海から福岡空港への航空機利用でした。

記憶が曖昧になっていますが、博物館には千年祭に参加した後、次の宿泊先の厦門市へ向かう途中に寄ったと思います。泉州海外交通史博物館は、略して海交館とも呼ばれ、中国で現存する唯一の海事博物館です。泉州湾から出土した大きな貿易ジャンク船や海事遺物などが展示されています。

館内では、専門の多分、学芸員のような女性が待っていて、海のシルクロードの貿易港として栄えた泉州の海事活動の概況や文献、遺跡の写真などの展示物の説明をしてくれますが、中国語が主体ですのでよく分かりません。

それで、たくさんの帆船の模型等が展示してあるコーナーでは、団長と副団長に了解を得て、唐船研究専門家の山形先生に説明をお願いしました。先生の要点をかいつまんで説明されることは素人にも非常に分かりやすく、その後は一行の者全員が先生の後について回り先生の説明と解説を聞きました。(係りの中国人女性は、少し気を悪くしていたみたいですが・・・)。

また、先生の今回の旅行目的のメインが出土した貿易船の見学でしたので、別棟(だったと思います)の展示室へは先生と一番乗りして何枚か写真を撮りました。私たちに遅れて入ってきた人たちが写真を撮ろうとすると、ここは撮影禁止と言って係りの男性が慌てて止めにきましたが、先生と二人知らん顔していました。その後、厦門のコロンス島の鄭成功記念館見学や、上海で宿泊の和平飯店の生バンド演奏などを楽しみ、千葉県在住の先生とは福岡空港で別れました。今から、10年以上前のことです。

鷹島沖の水中遺跡指定のニュースに関連して、そんなことを思い出した次第です。

1329634339_CIMG4276展示の帆船等について説明する山形先生(正面中央)