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「句と版画で味わう 山頭火秀歌集(全三巻)」

2012-03-10

昨夜から泊まりにきている孫と遊んでいて、孫が引っ張り出してきた本の中に、「句と版画で味わう 山頭火秀歌集(全三巻)」を、何とはなしに見ています。

この本は、小﨑侃画、村上譲編として1995年にグラフィック社より発行された、各巻70ページほどのものです。

第一巻「蛍の母・・・境涯の句」の終りには小﨑、村上両先生の対談内容と対談中の若いお二人の写真が、第二巻「風の旅人・・・旅の句」の終りには「回想の中の山頭火」として関口父草、小島寅雄、和田健、早坂暁の寄稿が、第三巻「雑草風景・・・自然観の句」の終りには村上先生が編集した「山頭火年譜」が掲載されています。また、それぞれの巻の末尾には、山頭火が放浪した足跡を時系列的に分かるように「山頭火 本州・四国・九州行脚地図」が、またページ毎に収録した句の制作年が一覧表として載せてあります。

各巻の侃先生の画、それに収録された句と地図を見比べながら読んで見ていくと、山頭火と一緒に旅しているみたいな気分になり、山頭火がどのような心情で句を詠んだかが分かるような気持にもなりました。山頭火の句をモチーフに描いた侃先生の画と村上先生の句の制作に関する解説が相まって楽しくなります。

1331367486_img006「山頭火-句と版画 蛍の母」

1331367486_img004「山頭火-句と版画 風の旅人」