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長崎板画の船と山形海洋画

2012-08-24

8月24日金曜日。早いもので8月もあと1週間となりました。

手許に「長崎浮世絵」(樋口弘編著 味燈書屋発行 1971(昭和46)年)」という書籍があります。

長崎板画は徳川幕府時代、日本で唯一の海外貿易の港町であった長崎で板行された木板摺りの浮世絵板画で、長崎の町独自に生まれ発達し、徳川中期から幕末の約120年の間に約500点が板行されたそうです。また、その画題は異国趣味豊かな独特のものが多く取上げられ、その中の一つに長崎港に浮かぶいろいろな形をした阿蘭陀船や唐船、露西亜船、蒸気船などを描いたものがたくさんあります。そして、絵によっては画中に船についての説明(解説)などが記してあります。

これらの船と当美術館で開催中の山形欣哉先生の海洋画を比べながら見るのは、また別の趣があり、古代の帆船に対する認識を新たにしています。

1345782821_CIMG4607長崎浮世絵表紙「阿蘭陀船之図」