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笠松紫浪の絵本

2012-12-27

2013新春特別企画第1弾「笠松紫浪版画展」の準備が終わり、ホッとしたところです。

笠松紫浪について調べているうちに、紫浪が風景画や版画などのほかに子ども絵本の挿絵も描いていることを知りました。

「一寸法師」と「浦島太郎」で、講談社発行の“新・講談社の絵本 21世紀に残したい珠玉の名作”のシリーズものです。どちらの物語も私たち誰もが子供の頃、両親や兄姉に読んでもらったりお話してもらったことのある有名なものです。

両絵本とも鮮やかで、それでいて穏やかな色使いがしてあり、どのページも見ていて自然と楽しい気分が湧いてきます。登場する人物たちの柔和な顔立ち、ニワトリや雛たち、助けた亀や海の中の魚たちの愛くるしい顔など、それに鬼退治の赤鬼までがユーモアたっぷりに描いてあり、どこかに師匠の鏑木清方の作風が感じられます。

1356598816_img001「一寸法師」(画:笠松紫浪)

1356598816_img002「浦島太郎」(画:笠松紫浪)