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媽祖様について

2008-05-15

北京オリンピック開催を前に、世界中で聖火リレーが繰り広げられ、善きにつけ悪しきにつけ盛り上がりを見せる中、中国四川省では大地震が起き未曾有の犠牲者や被害が出ています。余震と雨で思ったように救助活動も進まず、世界中からのより多くの素早い救援活動が必要です。

ところで中国では、災難救済の神様として崇められている「媽祖」という神様がいます。

海の女神「媽祖」として信仰されること1000年、宋時代に中国福建省のビ洲島に実在した女性です。媽祖は、名前を「林黙」といい、幼少の頃から勉学に励み、仙人から法術を学び神通力を得、様々な災難から人々を救うようになります。28年という短い生涯でしたが、中国の歴史書には媽祖の行った功績が書き記され、後世の人々にも影響力が及んで守り下さっているそうです。

長崎では江戸時代の海外貿易の盛んな頃、長崎港に入港する唐船には航海の無事を祈願して必ず媽祖が祀られており、入港すると船から市内の三福寺(興福寺・崇福寺・福済寺)のいずれかの寺中に奉祀しました。その時の行列を模して、現在のランタンフェスタの媽祖行列が行われています。

媽祖様については、「媽祖ものがたり」という絵本に、誰にもわかり易く紹介してあります。是非、ご覧になってください。

中国四川省大地震の被害者の一刻も早い救助と復旧を願っています。

「媽祖ものがたり」 発行:㈱長崎文献社