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蒔絵の飾り箪笥

2013-03-22

私は和洋偏りなく華麗な装飾や細工を施した家具が好きで、日本独自の漆芸技法の「蒔絵」にも惹かれています。

漆器の表面に漆で絵や文字などを描いた後、乾かないうちに金や銀を蒔き定着させて様々な表現をする蒔絵は、深黒に美しい金銀細工が浮き出て見えて、なんとも優美な日本の伝統芸術だと思います。

実家の和室には雅な山水画が描かれた蒔絵の飾り箪笥が置かれています。愛野の地に越してきて間もなく、父母が近くの出張バーゲンセールで見つけて購入し、それなりに存在感を醸し出していて、私も気に入っていました。が、今、2歳7ヶ月になるやんちゃ盛りの甥とその家族(妹一家)が頻繁に帰省しその和室に寝泊りするので、少しでも広く部屋を使えるようにといつの間にか別の洋間の部屋の片隅に追いやられています。ちょっと悲しくなる蒔絵の飾り箪笥です。(N)