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「森の石松」の掛軸

2013-07-18

元国鉄マンで書道家でもあった母方の小父が書いた「森の石松」の掛軸を、自宅の床の間に掛けています。

森の石松は幕末頃に活躍した渡世人・清水次郎長の子分で、二代目・広沢虎造の浪曲『清水次郎長伝』などで人気者になりました。

『清水次郎長伝』では、「馬鹿は死ななきゃなおらない」「食いねぇ、食いねぇ、寿司を食いねぇ」などの誰もが知る名台詞が生まれていますが、昭和初期から大戦後まで、映画・舞台・ラジオなどで何度も公演された大人気の浪曲だったそうです。

掛軸は「石松三十石船」などの名シーンを抜粋して書かれていて、現在伝えられている目が片方で酒好き、喧嘩好きだけど正直者の石松の人物像が愉快に伝わってくるとても楽しいものです。

今では馴染みの少ない浪曲ですが、話し口調が新鮮に感じられてもっと知りたくなりました。(N)

1374112910_KC3O0041「森の石松」の掛軸