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「伊東深水木版画展」

2014-01-03

伊東深水の風景版画と美人画に見入っています。深水は美人画家として有名ですが、同時に優れた木版画を数多く残しています。

今回展示の「信濃十景」シリーズは、深水が戦時中に長野県小諸に疎開していた時に信濃の風景を題材として制作したもので、深水がこよなく愛した信州の郷愁漂う風景画です。

絶妙な色彩感覚の「浅間山麓の春」「小諸の暮春」「北佐久滝原」、独特で緻密な自然を描いた「上林の朝」「初夏の千曲川」、郷愁漂う「軽井沢の早春」「小諸路の暮雪」「つつじケ原初夏」などです。

また深水は、単なる形式上の美人画という枠を超えて、自らが抱く理想の女性像を追い求め描き、独特の情感あふれる風俗美人画を数多く残しています。「化粧」「桜美人」「菊を活ける」などの作品を展示紹介しています。

新春恒例の「2014 新春 十三代横石臥牛コレクション展」(~1/31)も用意が整いました。どうか皆様、ご覧になってください。

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