山本美術館 > ブログ > 梅に鶯

梅に鶯

2014-02-06

月毎に床の間の花、絵皿と掛け軸は取り替えていますが、今月の絵皿はフランクリンポーセリンの月替わり飾り皿「花鳥十二ヵ月」の如月「梅に鶯」を飾りました。

「梅に鶯」というテーマは元来、中国の美意識を受け継いだものですが、現在では日本の美を代表するテーマの一つになっています。鶯は花の蜜を好むので、梅の花の咲く頃にいち早く里に現れて、その美声を聞かせてくれるところに由来するそうです。この絵皿は、咲き誇る大きな紅梅の中央の枝に鶯が二羽止まっているもので、とても華やかな世界を作り出しています。

我が家の庭の白梅も7分咲きくらいになり、毎日小鳥が数羽、蜜を吸いに来ては飛び立つ動作を何度も繰り返しています。その小鳥たちが飛び立つ時に、梅の花びらがハラハラと散る様が綺麗で情緒があり、まるで日本画の世界をみているような気分になりました。

私たち日本人は季節の木々や花々を愛でる心を持っていて、それが現在未来へと受け継がれていることを嬉しく感じています。(N)

1391660004_IMG1159-1フランクリンポーセリンの絵皿「梅に鶯」