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レ・ミゼラブル

2014-02-18

小学生低学年の頃、「噫無情」と題された本に夢中になりました。

主人公のジャン・バルジャンがパンを盗んだ罪で19年間服役して仮出獄するものの再び盗みを働いてしまいます。しかし、その罪を見逃し赦してくれた司教の真心に触れた彼が、身も心も生まれ変わろうと決意した内容だったと記憶していました。後になって、これがフランスの文豪ヴィクトル・ユゴーの書いた「レ・ミゼラブル」の銀の燭台のエピソードのみを児童向けに翻訳編集されたものだと知りました。

2012年末に公開されたミュージカル映画「レ・ミゼラブル」は、ヒュー・ジャックマン、ラッセル・クロウ、アン・ハサウェイ、アマンダ・セイフライドといった豪華な俳優陣で制作されました。この映画の公開時に子供と一緒に観た姉から、「感動ものの良い映画」だから観ておくように勧められましたが、都合がつかず観ていなかったので先日、DVDを借りて鑑賞しました。

格差と貧困の中にある19世紀のフランスが舞台になっていて、ジャン・バルジャンの生涯と当時のフランスを取り巻く社会情勢を映し出した映画で、ジャン・バルジャンの正義感が強く筋の通った生き方と、貧しく暗い闇から自由と希望を求めて必至に立ち上がろうとする人々の姿が描かれています。劇中、ミュージカル・ナンバーも全曲完全網羅されていて、「夢やぶれて(I Dreamed a Dream)」や「民衆の歌(The People’s Song)」などの心揺さぶる名曲揃いで、音楽がさらに感動を深めてくれました。(N)

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