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サムライ

2014-02-22

映画俳優の故三船敏郎について書かれた本「サムライ 評伝 三船敏郎」を入手しました。

この本の著者・松田美智子さんが、俳優の故松田優作さんと結婚した女性で、元舞台女優として活躍していたことを奥付ページの略歴紹介で初めて知りました。

私が観た三船敏郎主演の映画では、小学6年生の頃に遊び仲間たちと一緒に田舎の映画館で観た「無法松の一生」が一番印象に残っています。

喧嘩っ早く人情味が厚い人力車夫の主人公が、お世話になった陸軍将校が亡くなった後、その未亡人と息子のために一生懸命尽くし、やがて未亡人にひそかな想いを抱くようになり、その気持ちを告白するのですが、未亡人からは相手にされないで死んでしまう。主人公が死んだ後の遺品の中から未亡人とその男の子名義の通帳が見つかり、それらには多額のお金が貯金してあった、というストーリーでした。この映画のクライマックスでふと横を見ると、同時上映の東映チャンバラ映画を楽しみに観にきた遊び仲間の全員が、もちろん私を含めて子供心に感動で胸いっぱいになり涙を流しながらスクリーンを凝視していたことが思い出されます。

その後社会人となって、ビデオや映画で「羅生門」「七人の侍」「蜘蛛巣城」「隠し砦の三悪人」「日本誕生」「七人の侍」「用心棒」「椿三十郎」「天国と地獄」「赤ひげ」「連合艦隊司令長官・山本五十六」「新選組」「待ち伏せ」や、「黒部の太陽」「座頭市と用心棒」「レッド・サン」「日本の首領・野望篇」「男はつらいよ・知床慕情」など三船敏郎の主演作、出演作はたくさん観ました。そして何と言っても、「男は黙ってサッポロビール」のテレビCM。三船敏郎の男くささと存在感に酔いしれて、そのCM後はしっかりとサッポロビール(エビス)の大ファンとなり、現在も続いています。

本の帯(裏面)にある「・・・盟友・黒澤明との不仲の真相とは。そして初めて明かされる最晩年。」の三船敏郎がどのようなものであったのか、これから目を通すのが楽しみです。

1393037905_img001「サムライ 評伝 三船敏郎」(松田美智子著 文藝春秋刊)