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桃の節句と生け花

2014-03-02

3月3日桃の節句に合わせて、雛人形を美術館を入った真正面に飾っています。以前にも紹介しましたが、この雛人形は私たち三姉妹が幼少期に両親が買ってくれた雛飾りです。その飾りから男雛と女雛を取り出して並べていますが、両雛の端正で柔和な顔がとても好きで一年ぶりの再会を嬉しく思い眺めています。

先々週の華道の稽古では桃の花の一種活けでした。シンプルながら一種活けには決まり事がたくさんあり、真・副・体のそれぞれに合う枝の選定から形を作るまでに時間がかかり難しい活け方です。桃の枝は真っ直ぐに伸びる習性があってタメ(枝にカーブをつけること)が効きにくいので、切れ込みを入れて折りダメにして、形よく整った一種活けの出来上がりです。尚、余った桃とコデマリを投げ入れにして喫茶ルームに飾りました。

また、先週の華道は、桜と木苺の葉と黄色いチューリップの混ぜ活けでした。混ぜ活けは決まり事が緩やかなので、形が少々自己流でも整って見えれば大丈夫です。桜もチューリップも稽古当日は蕾でしたが、ひな祭りの日の3日になると、ピンクと黄色の色彩からより節句気分を味わうことができると思います。これはいつもの美術館入口に飾っていますので、どうかご来館の際にはご覧になってください。(N)

1393723468_IMG1181-1桃とコデマリ

1393723468_IMG1215-1桜と木苺の葉とチューリップ