山本美術館 > ブログ > 長崎つばき押花会合同押花展

長崎つばき押花会合同押花展

2014-03-08

お世話になっている先生からご案内を頂き、長崎県美術館で開催された「第15回長崎つばき押花会合同押花展」(2/25~3/2)を鑑賞しました。

雲仙市の姉妹都市である韓国・求礼郡は押花作品の制作が活発に行われている所で、数年前に雲仙市訪問団の一員として訪韓した折り、その制作工房を見学し質の高い作品をたくさん見ました。その後、自然豊かな雲仙市でも押花制作が推奨され、一緒に行った押し花愛好会代表の方などを中心に盛んに行われるようになりました。

今回の展覧会は、50名ほどの会員の方が様々な草花を使った押花作品をそれぞれ3~数点ずつ出品していました。モミジやバラなどの花を押花にして写実的に描いたものや、押花にした草花を絵の具のように使って違うものに仕上げた作品などです。

先生も三点出品されていて、一つはお孫さん二人の写真を真ん中に置いて、周りをステンドグラスのような額縁で囲っている作品でした。次はソチオリンピックを描いた作品で、画面中央の五輪の輪はレンコンで、画面下の花火は大根を使って花火が上がる様子に見立てています。三点目は「夕映えの長崎港」で、これは小﨑侃先生作品の斎藤茂吉シリーズの中から「長崎港」の構図を借用して作られたものです。夕陽は薄桃色で美しく、海の青さは濃淡を付け、街並みの建物の窓は細かに縁取り、窓に灯る光も色とりどりに表現してあり綺麗な作品でした。また、先生の作品は草花だけではなく、普段食するサニーレタスやナスなどの野菜類も画材に取り入れてあり、発想豊かでユニークさを感じました。

押花は、花を育て採集し、押花に加工して絵を作るという手間ひまのかかるものですが、自然の草花をそのまま残すことができるので愛好家が多いそうです。(N)

1394245029_img003押花クラブのパンフレット