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風邪気味です

2014-03-12

2、3日前から少し風邪気味のようです。喉に痛みがあって咳も時たま出ているので、用心しています。

未曽有の被害を受けた東日本大震災から昨日で満三年が経ちました。被災地から遠く離れた地にいると、被災地の復興が今どうなっているのかよくわかりませんが、新聞や週刊誌の報道、テレビの映像からではあまり進んでいないように見受けられます。

この前、何かの週刊誌で被害を受けた岩手、宮城、福島の東北三県の海岸線に高さが5〜10メートルを超えるコンクリート防潮堤の設置工事中の写真と、その工事の三県の総延長は(確か)東京から名古屋までの距離に相当するとの説明をみました。が、景観の破壊はともかくとして、果たしてそれが本当に役に立つのだろうか、と疑念を抱いています。

当美術館は海抜100メートルを少し超えた高台の場所にあります。当然、東西南北のどの方向からでも吹いてくる風はよく当たります。開館後の半年を過ぎた頃に襲来した台風19号 (?) は風台風で、美術館の看板や外灯、隣地とのコンクリート境界線の上に設けていたアルミのパネル板などをなぎ倒しました。植えたばかりの庭木は橘湾からの塩害で、どの木も葉っぱが茶色く枯れてしまいました。近隣の民家なども大変な被害を受けました。

今、長崎市では市が新庁舎建設に伴い公会堂を取り壊すことについて、原爆復興のシンボルとして将来的に価値ある建造物・公会堂の存続を求める建築専門家や市民等の団体による活動によって、市議会や市側との説明会などがもたれるようになってきています。(予断を許さない状況ですが)

海岸線の防災が必要であることは理解できますが、自然を相手に立ち向かうことはこの上なく無謀で、また池田武邦先生が説かれる「自然との共生」もなかなか難しいですが、私たちは未来の子供たちのためにも、行政側と住民側、もっともっと知恵を出し合う必要があると思います。