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東西鎮魂慰霊のコンサート

2014-03-22

15日(土)、長崎市のチトセピアホールで催された「東西鎮魂慰霊のコンサート」へ出かけました。このコンサートは、日本・スイス国交樹立150年を記念して、長崎から広島、高野山、名古屋、川崎市、東京と全国6ヶ所を巡り、平和をテーマにした内容で開催されます。

プログラム第1部は、イスラエルで設立されたヴォーカル・アンサンブルのグループである「Profeti della quinta」の演奏です。16世紀から17世紀の音楽を現代に蘇らせることを目的として5人の歌手を中心に活動を行っているグループで、「予言者エレミアの哀歌とレスポンソリウム」というカトリック典礼の聖週間で朗読されるものの演奏でした。キリストの受難が思い起こされる悲しみを基調として、独特の旋律の繰り返しで音楽が進み、パイプオルガンとカウンターテノールの美しい歌声が絡み合います。内容はよく解りませんでしたが、悲しみや怒り、希望が感じられる音楽でした。

第2部は、高野山南山進流声明研究会の声明でした。声明とは真言や経文に旋律をつけて唱える仏教音楽で、インドから中国を経て奈良時代に日本に伝来したとされています。高野山の僧侶11人による声明がホールに響き渡り、誰もが静まりかえって聴き入りました。お経に節をつけた声明を聴くのはもちろん初めてでしたが、とても有り難い気持ちになりました。

原爆や東北大震災などで亡くなられた多くの方々の冥福をお祈りし、平和な世の中であるようにと強く願ったコンサートでした。 (N)

1395452130_img002-1「Profeti della quinta」のメンバー(コンサートチラシより)

1395452130_img002-2高野山南山進流声明研究会のメンバー(コンサートチラシより)