山本美術館 > ブログ > 花曇り

花曇り

2014-04-27

桜が咲く頃の明るい曇り空を花曇りというそうですが、春の時季の暖かい曇りの天気は花曇りの他に「春霞」とか「鳥雲」とか「養花天」という言葉でも表されるそうです。春霞も花曇りと同じような使われ方をしますが、鳥雲は春になって渡り鳥が故郷の北国に飛んで行くような陽気の曇りで、養花天は春の曇り空の下では花の命が一日永くなるので花を養い育てる曇り空を例えて用いられるとのことです。春の季語にはたくさんの美しい言葉があると思いますが、私は風邪を引いてすっきりしない体調が続いています。

今月の華道の稽古では、盛り花やハコネウヅキの一種活けをしました。盛り花は白く加工してカーブをつけた面白い枝や、蘭にカーネーションなどを使った春満点の豪華さです。ハコネウヅラはスイカヅラ科でラッパ状の白とピンク色の濃淡が混じって咲き、葉には斑の入ったものですが、稽古日当日のまだ開花していない葉だけの一種活けもたいへん美しく感じました。(N)

1398562613_IMG1381A盛り花

1398562613_IMG1386A一種活け