山本美術館 > ブログ > 日記帳「先生あのね」

日記帳「先生あのね」

2014-05-17

両親が、私が産まれた時のへその緒から小中学校の子ども時代に賞を貰った絵や習字、水泳や陸上競技の表彰状など記念のものを保管してくれていました。

先日、それらを少し整理しようと見ていると、「先生あのね」という懐かしい日記帳が8冊出てきました。「先生あのね」とは、同じ先生が担任だった小学1年生と3年生の時、毎日先生に提出していた“先生あのね”の書き出しから始まる日記帳です。

内容は家族の事、夕食の事、飼っていた金魚の事、誕生日の事、お手伝いした事、友達や姉妹で遊んだ事、美術展やコンサートに出かけた事など、日常生活の小さな一コマを子どもながらに素直に書いています。先生は、私の取りとめのない“あのね”に毎回必ず一言コメントをしてくれていて、そのコメントがとてもユニークで温かい内容です。綴っている内容やコメントを両親も一緒になって読み返しながら、たびたび噴き出すほど笑い転げては当時を思い出しました。

そんな先生とは今でも交流があります。私たちを担任した時は新任2年目で若々しかった先生も今は大ベテランで、隣町の小学校の校長をされています。「先生あのね」にたくさんの思い出を詰めて残してくれた先生に感謝しています。先生はたまに美術館にも寄ってくださるので、次のご来館の際には大切な宝物が見つかりましたよと「先生あのね」を見せるつもりです。(N)

1400293443_CIMG5232