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「ニューヨーク・ボストン旅行記」1

2008-08-16

北京オリンピック開催初日の8日、酷暑の日本から8日間の日程でニューヨーク・ボストン美術館巡りの旅に出かけました。

からりと晴れたアメリカで、身体の中に沢山の満足を詰め込み、やや時差ボケに苦しみつつ昨日帰国の途に着きました。東京成田発着のフライトでしたので、東京でも欲張って美術展を鑑賞しました。この旅行で鑑賞した作品を美術館ごとに少しずつ紹介したいと思います。

1 東京国立博物館 平成館 特別展「対決 ― 巨匠たちの日本美術」

国宝10作品、重要文化財40作品の計100点の名品を一堂に会した贅沢な展覧会で、日本美術史の各時代を代表する巨匠たちの美の対決です。同時代のライバルや師弟関係だけに留まらず、100年以上も時代を隔てた2人であっても、影響を受けたり、憧れを抱いたと思われる2人の名品を対決展示してありました。 仏師の名匠「運慶vs快慶」、黄金の眩い美(風神雷神図屏風)の「宗達vs光琳」、日本文人画の代表「大雅vs蕪村」、不可思議世界を創出した奇巨匠「若冲vs蕭白」、近代の双巨匠「鉄斎vs大観」等々、それらの大部分は大屏風サイズの作品で見応えがあり、対決させることでより分かりやすく見えてくる変化や美しさがありました。巨匠と呼ばれる所以は、「個性」の純粋性と希少性に秀でた美の表現方法があるからだと感じました。

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