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薔薇「ニケ」と「サモトラケのニケ像」

2014-07-16

ギリシア神話に登場する勝利の女神「ニケ」の名がついた黄色の薔薇が、我が家にきて四個目の花を咲かせました。これは、義兄が長崎ハウステンボスのばら祭で一目惚れして買い求め、その後姉が何度か挿し木に挑戦して、漸く挿し木に成功したものを一本分けて貰いました。

翼を持つ美しい女神「ニケ」は、古代ギリシア建築やレリーフ、オリンピックメダルのデザインなどにも登場しますが、中でも一番の人気を誇っているのがパリ・ルーヴル美術館の「サモトラケのニケ像」(前220-前185年頃)です。この像は、ヘレニズム時代、サモトラキ島の神殿に寄進された彫刻で、顔と両腕を無くしていますがギリシア彫刻の傑作と言われています。サモトラケのニケ像は、ルーヴル美術館の三貴婦人(ミロのヴィーナス、ダ・ヴィンチのモナリザ)として親しまれていて、大修復が終わったばかりで、この夏、美しく蘇ったニケ像に出会うことができます。

余談ですが、英語では「ナイキ」と読むニケ。スポーツ用品メーカーのナイキ社も女神ニケに由来し、トレードマークは女神の翼をモチーフにしているそうです。(N)

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 薔薇「ニケ」  「サモトラケのニケ像」パリ・ルーヴル美術館