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香合

2014-09-06

香合とは、お茶室でたくお香を入れるための小さな器です。お香は炭点前というお点前の時にたき香りを楽しみますが、それ以外では床の間にお香を入れた香合を花入れと共に飾ります。

香合の使用にも決まり事があり、風炉の季節(5月~10月)には漆の塗り物や木や竹でできた木地等の香合を使い、白檀などの木製の香を入れ、炉(11月~4月)の季節には陶磁器のものを使い練った香を入れます。ハマグリなどの貝類や金属の香合はいつでも使えます。

香合は季節を形取ったものが多く、お正月時期には鶴に亀とか、夏にはきゅうりに団扇などがあり、小さくて可愛い香合も季節の演出をしてくれます。一般的に香合を普段の生活の中で使うことはほどんどないと思いますが、私は陶磁器の香合を珍味入れなどとしても使っています。(N)

 

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 臥牛窯の香合 左からむさしの、白鷺文、緑釉  同