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野スズメとの戦い(2)

2015-04-16

野スズメが、美術館喫茶ルームのテラスの日除けロールカーテン収納(器具)の隙間に巣作りを始めて一週間近く経ちます。

4日前に父が収納器具の鼻先にCDを吊り下げたので様子を見ていると、野スズメはしばらくはキラキラ光るものが気になるのか近寄って来ませんでした。父の勝ちかもねと話していたら、二羽の野スズメが喫茶ルーム前の芝生からこちらの様子を伺っていて、キラキラするのに慣れてきたのか大丈夫だとわかるとまた勢いよく巣作りを始めました。

父が巣の形ができる前にスズメを追い払い、スズメは父がちょっと目を離すと巣を作っているといういたちごっこですが、昨日は最初に巣作りをしていた場所から1mほど左側に場所を移動して巣作りをしています。1時間位の間に巣の形が出来上がるほどのスピードですから、父はその度に「頭に来る~!」とスズメを追い払ったり、作りかけた巣を取り除いたりと大忙しです。美術館の周りはたくさん木々があるから他の場所に作ってくれたら、雛が孵るまで優しく見守るのにねと家族で話していますが、父が躍起になって野スズメと戦うのには訳があります。

数年前のジメジメした梅雨時期に、館内の受付付近を中心に2週間ほど鼻をつく悪臭が漂うことがあって、私は吐き気までもよおすほどに大変な思いをしました。その悪臭の原因は、壁と柱の隙間に野スズメが入り込み外に出られずに死んでしまった死骸の臭いでした。その時も同じように野スズメが巣を作っていたので、可哀想ですが巣作りをさせてはダメなのです。父と野スズメの戦いはまだまだ続きます。(N)