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台風の後始末

2015-08-27

24日(月)昼からの台風15号が長崎地方を直撃する可能性があるとの予報で、何かソワソワしてきました。美術館のあいの丘は景観が良い分台風の影響もまともに受ける場所で、父が夕方から美術館周りなどの台風対策を万全にしてくれました。

夜になると雨が降り強風も吹き出し、夜半過ぎには豪雨と突風が吹き荒れ、深夜3時頃には風と雨の音や自宅の揺れで寝てはいられないくらいで、両親と代わる代わるテレビの台風情報を見ていました。島原半島に最も接近したのは25日(火)の明け方でした。

もし、台風が長崎地方を直撃、停電が発生すると電気が使えなくなるので、ご飯を炊いたりおかずを作ったりしていると、7時頃には風雨がずいぶん治まってきました。父が、「これくらいの台風で良かったね」と話しながら外に出てみると、自宅裏のレッドロビン生垣が倒れ、エアコンの室外機や物置も横倒しになっていました。自宅庭先の6分咲の百日紅の花や蕾は全て落ちてしまい、葉と枝だけになっています。美術館の方を見回ると、陽光桜や花ミズキ、レッドロビンやシルバープリペット生垣の一部も倒れています。

この地に住んで10年目、庭木はしっかりと根を張り形良く育っていたので、山本家の庭師でもある父はとてもがっがりしていました。

雨が小降りになったお昼前から、父は倒れた木々を起こして元に戻す作業を、母と私は芝生や地面に飛び散って張り付いている落ち葉集めをしました。父は被害を受けた木々に取りあえずの応急処置的な作業を済ませました。が、陽光桜の木だけはひょろりとしているように見えますが高さ6mほどまで成長していて、人の力で立て起こすことは無理だったので、次の日早朝、親戚(父と同級生)に手伝いに来てもらいました。

この親戚は一時、庭師の手伝いの経験があるので、庭木については本職並みです。親戚が陽光桜の木にロープをかけてトラクターで引っ張り、父が助手を務めて、二人がかりで立て起こし、支え棒を打ち込みました。その他、被害を受けた木や生垣にもつっかえ棒や添木などを行い、また木の根の部分には土を足して、一日がかりでようやく作業が終了しました。照りつける太陽の下、汗だくで作業をしてくれた父は本当に疲れた様子でした。しかしお蔭さまで、庭は元通りの美しさとなり、自慢の庭に戻りました。当館のシンボルツリーでもある陽光桜が、来春にピンク色の花を咲かせてくれることを祈って見守りたいと思います。

幸い、大きな被害はなかったとはいえ、台風の後始末作業はとても大変でした。(N)

 

 

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 倒れかかった陽光桜(25日の朝 撮影) 陽光桜にロープをかけてトラクターで引っ張る様子(26日の朝 撮影)