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小浜から富津・木津方面へ

2008-12-18

小浜からの帰りに、昭和初期に旧小浜鉄道が走っていた軌道跡を利用した富津~木津~千々石間の海岸線道路を通りました。あまり運転に自信のない私は、車道が狭くて離合が難しいこの道は滅多に通ることはありません。が、この道路は昭和の古い面影が残り懐かしい風景を楽しむことが出来ると、県内外のたくさんの方々に親しまれ人気があります。かつては、テレビドラマのロケなども行われました。

この道では、二つの石のトンネル、両側から覆いかぶさる木々のトンネル、当時の鉄道駅の面影を唯一残した「木津の浜駅」などの風情ある景色と、小浜温泉街~諫早唐比~長崎野母半島方面、そして遠く水平線まで続く大海原を望むことが出来ます。

途中、富津港の傍にある「六角井戸」に寄って、写真に収めました。井戸を囲っている石の壁には井戸水を汲み上げる際に紐の食い込む力で削られた跡がたくさん残っています。恐るおそる中を覗き込んでみたら、思ったより水位がありました。この六角井戸はその昔、水の乏しいこの地区に立ち寄られた弘法大師が、六角の杖で水源の在処を指し示された場所からこんこんと清水が湧き出してきたと伝えられています。その後、水道設備が整うまで富津の人々の生活にとって欠かせない飲料水だったそうです。また、何十年もほとんど変わらず、まさに「漁村」という言葉がぴったりとくる富津や隣町の木津の活魚料理は、とても美味しいと評判です。

少々ドキドキしての運転でしたが、美しい自然と潮風を感じたドライブは快適でした。

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六角井戸

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石のトンネル

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