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少し腹立たしい思い

2019-12-11

85歳になる大阪のおばさんから、先日亡くなった叔父の戸籍謄本が必要であるとの電話連絡が入り、大阪市役所で頂いた申請書類が私のところへ送ってきました。二人に子供はいません。

その書類を一目見て、書き損じや押印の洩れ、本人証明書の不備などが分かりましたが、おばが拙いながらも一文字一文字を丁寧に書いていることも伝わってきました。また書類には大阪市役所の方が調べてくれたであろう雲仙市役所の千々石支所の住所を書いた付箋も付いています。

一応それらを持って、叔父の甥にあたる私が雲仙市役所へ申請にいきましたが、結果的に、謄本を必要とするおばからの委任状がないと発行できない、ということでした。

戸籍関係の証明発行は、必要とする者が本人であることを証明する書類を添えて申請するか、本人の代理者に対する委任状が必要であること等頭では理解していても、いざ自分がその現場に直面するとなんと面倒なことかと腹立たしくなりました。

家内に話すと、「そんな些細なことで、あまりイライラしなさんな、申請書類はいろいろと手間がかかるものよ」と言われる始末で、保険関係の仕事に従事している家内から言われると、妙に納得です。

しかし、四国愛媛の中学校卒業後、大阪へ出て町の小さな裁縫工場に勤め、やがて叔父と知り合い結婚し、都会の町中で二人一生懸命生きてきて、また近いうちに大阪を引払い叔父の遺骨と共に生まれ故郷・愛媛に帰ると決めている80半ばのおばにとって、自分の名前や住所すら字を書くことは難儀なことのように思われます。また、身近に頼れる人もいないような状況の中で、しばらくはおばさんとの遣り取りに時間がかかりそうですが、きちんとしていかなければなりません。

 

      (ネット写真より)