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不良役者 ?

2020-01-07

正月前に入手していた「不良役者 梅宮辰夫が語る伝説の銀幕俳優破天荒譚」(梅宮辰夫著 双葉社発行)を、年始に読み終えました。

梅宮辰夫の映画と言えば、ファンの間では「不良番長」シリーズや「仁義なき戦い」シリーズが圧倒的に支持されています。もちろん私も異論はありませんが、彼本人が一番気に入っている作品は、不良番長が始まる前年に撮った「花札渡世」(1967年公開 伴淳三郎、鰐淵晴子共演 成澤昌茂監督)だそうです。残念ながら、私はこの映画は観ていません。どんなものか観てみたいと思いますが、ビデオ、DVDは未発売とのことで重ねてがっかりです。

この本のタイトルは「不良役者」ですが、内容は梅宮辰夫の真面目な人柄が偲ばれる一冊で、改めてファンであってよかったと思う次第です。また、サブタイトルにあるように、彼だけが知る高倉健、鶴田浩二、菅原文太、山城新伍、松方弘樹、渡瀬恒彦、安藤昇、若山富三郎、勝新太郎、石原裕次郎、田宮二郎、大原麗子などなど、東映や昭和を代表する俳優たちの知られざる裏話には惹きこまれ、楽しく読めました。

特に、梅宮辰夫が“相性抜群のかわいい後輩”と可愛がった5歳違いの松方弘樹。その松方は梅宮を“辰兄ィ、辰兄ィ”と慕い、立てていたという。以前、二人が出演していた松方弘樹の魚釣りのテレビ番組を放映時に時たま観ていたので、仲が良いことは分かっていましたが、私たちを楽しませてくれた二人とも亡くなってしまい、寂しく残念です。

 

「不良役者 梅宮辰夫が語る伝説の映画俳優破天荒譚」(梅宮辰夫著 双葉社発行)