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京都「二条城」の障壁画

2020-02-03

京都の二日目は、昨日までの暖かい晴れ模様とは変わって小雨の降る寒い天気となりました。

ゆっくりとチェックアウトをしてまずは二条城へ。ここは今回訪問した中で一番の賑わいで、国外からの観光客も多くありました。徳川家の繁栄を象徴する東大手門から入城し、二の丸御殿内を見学。部屋数33室で800畳もある内部には、代表的な「松鷹図」や、牡丹唐草や孔雀などを細密に描いた天井画、狩野派の描いた障壁画(模写画)等、贅を尽くした装飾に圧倒されました。また、歩くと廊下が鳥の鳴き声のような音がする「鶯張り」も体験しました。

今回のお目当ては、展示収蔵館で時期を限定して一般公開されている狩野派の描いた国宝の障壁画の実物を見ることでした。訪問した時は最終期の第4期目で、来殿者が将軍との対面を前に老中に挨拶した場所の「式台の間」の障壁画が公開されていました。一の間と二の間の「芦雁図」、三の間の「柳鷺図」は、他の間と比べると華美さは劣るものの色彩を抑えた花鳥画は繊細で余白の美を感じました。この収蔵館には人がほとんどいなくて、じっくりと鑑賞することができ満足でした。(N)

 

東大手門 本殿・庭園