幽霊絵で涼しくなろう!
2009-08-10
極端的な猛暑で、バテ気味の方も多いと思います。暑さが少しでも涼しくなるように、今日は幽霊絵を紹介します。浮世絵では、幽霊絵、妖怪絵とか化物絵などとジャンル分けされ呼ばれています。
奇想天外な画風で知られる北斎のシリーズ作品の一つに「百物語」があります。百物語とは、仲間が集まって一人ずつ怪談話しを披露し、その度にローソクの火が一つ吹き消され、100の物語が終わると真っ暗になるという、所謂肝だめしのようなものです。
北斎の百物語は現在のところ5図が知られています。「四谷怪談」や「皿屋敷」などの怪談を題材に、がい骨やろくろ首などのお化けの姿をユーモラスに描いています。北斎らしい特異な世界感の幽霊絵は、ドラマチックではあるが残虐さやグロテスクさがないので、楽しく観ることができます。
北斎 「百物語 さらやしき」 中右コレクション
北斎 「百物語 こはだ小平二」 中右コレクション