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一冊の図録

2020-08-17

コロナ禍に、お盆を挟んだこの一週間の日本列島各地は毎日肌を刺すような暑さが続き、更にこれから一週間も40度に迫る猛暑日やこれを超える危険な日が続くと予想され、特に熱中症への注意が呼びかけられています。

先日、今年初めに諫早から博多までのJR乗車券などを手配してまで鑑賞を楽しみに計画していた展覧会でしたが、新型コロナウイルスの影響でやむなく中止になった福岡市美術館で開催中だった「大浮世絵展-歌麿、写楽、北斎、広重、国芳 夢の競演」(2020.1.28~3.22)の図録を入手しました。

現在でも国内外で人気を誇る5人の浮世絵師の、それぞれの得意分野の摺りや保存が良い代表作品を一堂に集め、東京(2019.11.19~2020.1.19 東京都江戸東京博物館)、福岡並びに愛知(2020.4.3~5.31 愛知県美術館)で既に開催済みと開催が決定していた展覧会。見ないうちに中止となり残念に思っていました。

しかし、主催者が令和の新しい御代を迎え、さらにはオリンピックイヤーの2020年を記念して世界および日本中から可能な限り良品を集めたと紹介してしている通り、図録を眺めているだけでも、鮮やかな色彩に目が奪われます。また、同じ作品でも国内外の美術館や個人所蔵家が所蔵している作品毎にかなり色の出具合などの違いも分かり見応えがあり、参考になります。

実物を見られなくて本当に残念でしたが、またの機会(があるかどうかわかりませんが)を楽しみに待ちたいと思います。

 

「大浮世絵展-歌麿、写楽、北斎、広重、国芳 夢の競演」の図録