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睦月の終わりに。

2021-01-31

早世した長男の命日が近づき、昨日午前中は家内とお墓参りに出かけました。

冬場の墓地に立って思うのですが、9歳になったばかりの息子が亡くなった当時は今みたいに斎場がなく、田舎ではほとんどが自宅にお寺さんを招いてお通夜と葬儀(告別式)を執り行っていました。長男のお通夜は縁側の室内の窓ガラスに結露ができるほどの冷え込みがあり、明くる葬儀当日は暖かい陽射しに恵まれましたが寒風がふいて、その中、読経の間庭先で立って参列して下さった皆さんには申し訳ないと思いながら、また悲しみを抱きながらも親として心身ともにしっかりと務めを果たさなければ、と心していました。34年前のことです。

午後には長崎市内から長女一家もお参りに来てくれました。息子に9歳年長の長女は、今でも毎回、弟が大好きだったお菓子の「エリーゼ」をお墓や仏壇に供えてくれます。昨日は3種類の味のエリーゼをあげていましたが、34年前はチョコレート味の一種類だけしかなく時の流れを感じます。 また、時の流れとともに我が子を亡くした悲しみもだんだん薄れてきてはいますが、今になっても何かににつけて親として父としてもっと可愛がってやればよかったと後悔の念が先にたつことは薄れていません。

また、この土日は研修で出勤中の諫早市内の息子に5歳年上の三女も、来週末には家族でお墓参りに来てくれるとのことです。

2021年1月の法語カレンダーは、「私を生かしておる 力というものに 帰っていく歩み それが仏道  The Buddhist path is the journey that guides me back to the power that enables me to live.」です。