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夏を感じる美人画

2021-08-07

開催中の特別企画展「所蔵版画作品展~版画の中の夏景色~」では夏をテーマにした13点の作品を紹介していますが、中には美人画作品もあります。

喜多川歌麿の「蚊帳の中」は大判の三枚続で、寝準備をしている女性6人を蚊帳の外と内に配し対比させて描かれています。蚊帳の網目までも正確に、その中にいる女性の美しさも際立っていて版画技術の高さを感じます。

「夏衣の女」を描いた橋口五葉は歌麿研究の第一人者としても有名ですが、この作品は夏着物に肌が透けたその質感までも上手く表現していて、一つ一つを丁寧に鑑賞すると面白い発見があります。

お盆期間も休まずに開館しています。酷暑の中ですが、たくさんの方にご覧頂きたいと思います。(N)